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買 方 マ ニ ュ ア ル
STEP1 資金計画を立てる 自己資金  住宅ローン  資金贈与の特例  アドバイス
STEP2 情報を集める 目的  方法  相場  アドバイス
STEP3 予算・条件を決める 価格  場所・最寄駅  建物種類  間取りと広さ  その他  アドバイス
STEP4 不動産会社に連絡する 不動産会社  問い合わせ  受付表  アドバイス
STEP5 物件を見に行く 下調べ  内見  チェック項目  アドバイス
STEP6 申込をする 申込書  申込金  購入条件  選考  ローン審査  アドバイス
STEP7 契約をする 契約  契約準備金  重要事項説明  売買契約書  借入申込  引渡し  決済準備金  カギ  物件確認  アドバイス
STEP8 引越しをする 見積り  引越し  入居  アドバイス



STEP1 資金計画を立てる
   
− 自己資金 −
  不動産を購入する場合、現金か、現金と住宅ローンの併用で購入資金にします。 利用するローンが、不動産会社と銀行が提携する100%住宅ローンだったとしても、購入物件価格の7〜8%の諸経費は、自己資金として必要になります。 まずは、現在の自分または夫婦の預貯金額を確認しましょう。両親からの資金援助が受けられる場合は、その金額も確認します。 株式や、その他有価証券等を現金化して自己資金に充当する場合は、それらの換金時期や手続きの方法も確認しておきます。  
 
− 住宅ローン −
 

購入者の7割以上の方が都市銀行の住宅ローンを利用します。 借入の条件や融資金額は次の通りです。

  1. 勤続2年以上の安定収入のある方
  2. 過去にクレジット等で滞納事故歴のない方
  3. 満20歳以上60歳以下の方で銀行の指定する生命保険会社に加入が認められる方
  4. 税込み年収の5倍以内
  5. 年間の返済額が年収の20〜35%以内の方(年収帯によって異なります。)
  6. 購入物件価格の80%以内(原則として )

銀行の個人融資課の窓口で事前打診をすれば、3営業日程度で大体のことはわかりますが、もし可能なら具体的な物件を決めて相談に行く方が良いでしょう。 最近、住宅ローンの借入は都市銀行等での一括借入が主流になっています。かつては「住宅金融公庫」等の公的融資との併用が主流でしたが、超低金利化や金融の自由化によって、各銀行独自の住宅ローン商品が増えた為に、公的融資のメリットが少なくなったのが大きな理由です。 詳しくは住宅ローンのページも合わせてご覧ください。

 
 
− 資金贈与の特例 −
 

自分の親から、住宅を購入する為に資金援助を受けるときに、300万円までは非課税、1500万円までは低税率になる「住宅取得資金贈与の特例」という制度があります。夫婦の場合それぞれがこの制度を利用すれば600万円までは非課税になります。

贈与額
贈与税額
通常税額
住宅取得資金特例税額
300万円
30万5,000円
0円
600万円
119万円
30万円
1,500万円
530万円
152万5,000円

 

 
 
− ワンポイントアドバイス −
  資金計画を立てる目的は、自己資金が幾ら用意でき、銀行から幾ら借入できるかを確認することです。これが次のステップで、予算等の条件を決める重要な基盤になります。住宅購入時には物件代金以外にも、登記料や、仲介手数料等の諸経費が必要になります。更に、中古物件の場合はリフォーム代金やエアコン、カーテン、ジュウタンといった備品の費用も十分に考慮しなくてはなりません。
「資金計画」と「予算・条件設定」はどちらが先か?という質問をされる方もいますが、基本的には「資金計画」が先です。しかし、そうは言っても具体的な物件の購入をイメージしてからでないと、実感が湧きにくい方は、反対でも良いのではないでしょうか。但し、その場合は「資金計画」と「予算・条件設定」を交互に調整(修正)する必要があります。
 
   
   
STEP2 情報を集める
   
− 目 的 −
  情報収集の目的は、その地域での建物の広さと実勢価格の関係を把握することです。但し、物件価格の調査と言っても、この段階ではあまりかしこまって考える必要はありません。「予算・条件」を具体的に決める前の感覚や予備知識を持つ程度で十分です。
具体的には、「青山周辺で3LDK、100uのマンションはどのくらいの価格で売り出されているか?」「青山周辺の5,000万円の物件は何uの広さがあるのか?」といったことを実際の売り出し広告等で知ることです。
 
 
− 方 法 −
 
  1. 一番古くからよくある物件の探し方で、地場の不動産会社で掲示されている広告を見て廻るという方法があります。地域や最寄駅が決まっていて、時間のある方は一件一件廻って探すこともできます。但し、この様な掲示物件は、常時頻繁に入れ替えをしていない業者が多い為、既に契約済のものが大多数ですので参考程度と考えた方が無難です。

  2. 住宅情報誌で目当ての地域や最寄駅の物件の情報を見る。
    この種の雑誌は沿線別、駅別、賃料順になっていますので相場を調べるにはたいへん便利です。但し、これらの情報は締め切り日が最短で一週間前ですので、雑誌が発売される頃には、人気物件や割安物件は既に終了しているケースが殆どです。

  3. その地域に住んでいる場合は、新聞の折込広告も情報量が豊富です。新築物件の広告がほとんどですが、優良中古物件も幾つか目にします。折込広告は日経新聞の金曜日の朝刊に集中しています。
    また、ポスト投函チラシ等も有力な情報源になります。オープンルームを覗くことも大変参考になります。

  4. インターネットで検索する。最近はこの方法が増えています。地域や最寄駅、価格などの条件検索が出来るので大変便利です。登録物件数は業者によりまちまちですが、更新が頻繁にされているか否かは重要なポイントで、情報更新頻度の高いところがよいでしょう。
    直接 間取図面の請求ができたり、建物外観写真や物件周辺の地図を掲載しているサイトや、メールマガジン等で最新の物件情報を無料自動配信するところも あります。
 
 
− 相 場 −
 

不動産はその性質上、個々に条件が異なり、すべてに固有の特徴があります。言い換えれば新築物件で同時に売り出されたもの以外は、同一の物件は市場に出ません。
特に中古物件の場合、個々に事情の異なるオーナーがそれぞれの物件の売主として存在します。これらの理由で売出し価格には、それぞれ大きな格差が生じます。
不動産の「相場」には色々なものがありますが、ここでの「相場」は売出し価格の平均値や、成約価格の近似値のことをいいます。
また、同じ地域に建っていてもグレード、築年数によってかなりの開きがでてきます。 この「相場」よりも極端に安いものは、何らかの事情があるはずです。不動産では割安な物件が出て来ることがあっても、格安・激安物件が出ることはほとんどないと思われます。

 
 
− ワンポイントアドバイス −
  ほとんどの人がその地域での不動産購入は初めてになるでしょう。その地域でどんな物件が市場にあるかを調べる為に、まず物件情報を入手します。「およそこの価格で売りに出ている」、「こんな物件がいくらで買える」という程度でも十分です。
この時点の情報収集では購入したときのイメージ造りをします。「もしこんなところに住んだら」や「こんな物件を買ったら」など自分の環境にあわせて、次のSTEPである「予算と条件」の設定の為の感覚を、身に付けるようにしましょう。
 
   
   
STEP3 予算・条件を決める
   
− 価 格 −
 

最高購入価格は、自己資金と住宅ローンの借入限度額により自動的に決定されます。住宅ローンの借入限度額は、自分の年収や物件の程度によって決まります。
自分の購入価格の上限を把握することは、予算を決める場合の最重要項目ですが、 最大予算に合わせて購入価格を決定するのは理想的ではありません。
不動産を購入する場合、はじめから5,000万円の物件を買おうと考える人はあまりいません。この地域で3LDKのマンションに住む為に、5,000万円が必要であるという風に考えるのが普通の順序です。

 
 
− 場所・最寄駅 −
  ほとんど人は何らかの理由で住みたい場所があるはずです。勤務先、学校、親元、昔からの慣れた町、憧れの街などその理由は様々です。
購入物件を探す為にはある程度場所を決めなくてはなりません。たとえば○○線沿の各駅や、青山、渋谷、原宿など具体的に地域を決めると探しやすくなります。また、通勤・通学の時間や乗り継ぎの利便性もポイントです。但し、「この駅限定」ということで絞りすぎると、逆に探しにくくなってしまい、結果的にその他の点で妥協せざるを得なくなります。
また、同一地域の中でも価格の開きが極端な場合も有ります。例えば「南青山2丁目」等の特定の住所が付く物件に人気が集中したり、逆に穴場の駅があったりしますのでその見極めが必要です。 駅からの距離やその通り路の環境も重要なポイントです。
 
 
− 建物種類 −
  居住用の物件には分譲マンション、一戸建て、テラスハウスなどの種類があります。郊外では現在でもテラスハウスの分譲は有りますが、都心部では非常に少なくなっています。
一般的な選択肢は、マンションか一戸建てのどちらかになります。 ごく稀に商業ビルタイプの居住用マンションもありますが、大半はそのビルのオーナーが以前住んでいた最上階のお部屋です。
 
 
− 間取りと広さ −
  間取りを考える上で一番大切なことは、住む人数を考慮することです。
一人暮らしならばワンルーム、1K、1DK、1LDK。二人以上なら1LDK、2DK、2LDKなどがあります。一般的には、成人居住人数分の部屋数は必要です。DKやLDKではいくら広くても部屋としての居住空間には不適です。
また一口に2LDKと言ってもいろいろな形があるので 個別の比較が必要です。不動産業界ではLDKとは8帖以上のダイニングキッチンと定めていますが、これでもLDK?という物件は数多くあります。
物件の広さは物件資料等に「専有面積」という項目で記されており、50u、100uなどの数字で言いますが、同じ2LDKでも50u〜100uくらいまで、その幅はかなりありますし、2LDKより狭い3LDKも存在します。
今自分が住んでいる家(部屋)の床面積が何uか?を調べ、自分の基準をもって考えることが重要です。
不動産会社に案内されるお部屋や、オープンルームで売出し中の物件は、何も置いてない空室で実際より広く見えるますので、いざ物を入れてみて後悔とならないようにすべきです。
一般的に2DKは1LDK、3DKは2LDKと大体同じ大きさです。LDKは部屋数を少なくした分DKが広くなっているだけですが、居住空間が広く感じられ、広めのお部屋を希望される一人暮らしの方は無論、最近は新婚さんや若い夫婦にLDK物件の人気が高くなっています。
 

 
− その他 −
  「オートロック付」 「2階以上」 「築浅・新築」 「駅近」 「バストイレ別」「フローリング」「駐車場付」などの希望条件は、数が増える程物件数は限定されます。特に「ルーフバルコニー付」「ペット飼育可」の絶対条件がある人はその条件をまず第一条件として考え、その他の条件は第2順位で考えなければほとんど見つかりません。  
 
− ワンポイントアドバイス −
  予算や希望条件のポイントは「何の為に引っ越しをするか?」、「自分は何を一番優先(重要視)するのか?」を考えることです。
場所(最寄駅と駅からの距離)、広さ、間取、眺望、日当り、ルーフバルコニー付き、専用庭、建物のグレード、築年数、ペットが飼えるところ、学校通学区域、賃料の安さ、地下駐車場付きなど人により優先事項はさまざまで、また快適さの基準も個々に異なります。
優先事項とは逆に何を犠牲に出来るか?も大切です。たとえば購入価格(生活費を切り詰める)、広さ(狭くても我慢する)、交通不便(駅から遠い)、築古、北向きの部屋などは、犠牲といっても人それぞれで、気にしない人は犠牲や我慢ではなくなります。
通常は物件を見れば見るほど良いもの(グレードが高いもの)に目移りしてしまいます。物件を探し始めた頃に比べ、希望する物件の価格帯が急に上昇してきたら要注意です。
マンションの場合は基本的に購入後に間取りの変更ができます。現在では人気の低い4DKのマンションや、内装がボロボロの物件を購入して自分の思い通りの部屋に変えることも出来ます。但し、これらにかかる予算にも十分考慮が必要です。
 
   
   
STEP4 不動産会社に連絡する
   
− 不動産会社 −
 

 

  1. 住みたい街の地場の不動産会社
  2. 住宅情報誌に掲載されている不動産会社
  3. 新聞折込広告
  4. オープンルーム開催業者
  5. インターネットで検索
  6. チラシ投函広告の業者

など幾つかの方法で問い合わせする不動産会社を選択します。
新築の物件はディベロッパーと言われる分譲会社又はその関連子会社や、物件の地域の提携不動産会社が販売します。
中古物件については、不動産会社はどの地域でも扱えますが、賃貸業者同様に広域型と地域限定型の不動産会社が有ります。 前者は首都圏全域を営業区域とし、取扱物件数も多く広範囲に物件が点在しているのが特徴で、主にディベロッパーの建てた新築の再販や買い替えの中古物件などを主に扱います。後者はある程度地域を限定し、その地区の中のマンションや一戸建て、土地などその地域に関係する物件はほとんど取り扱います。
地域・地区を第一の希望条件にしている方は後者の地域限定型不動産会社の方が便利です。

 
 
− 物件の問い合わせ −
  不動産会社をピックアップしたら実際に不動産会社へ問い合わせをします。
電話やインターネット等で資料を請求し、物件の間取図面や物件の概要を入手します。
希望の掲載物件があれば、その物件についての事項や、地域相場的な質問等でも気軽に問い合わせをします。電話での質問事項や確認すべき事は事前にメモを控えておいた方が良いでしょう。特に同時に複数の不動産会社に問い合わせする時には情報が混乱せず、整理しやすくなります。
 
 
− 受付表 −
  不動産会社の店頭へ直接行く場合や、インターネット等で問い合わせをする場合でも「受付表」の記入をします。この受付表に自分の連絡先と希望条件を記入しておけば、情報公開前の物件や次回のオープンルームなどの情報を事前に紹介してもらえるチャンスがあります。
「受付表」に記入したら、しつこく営業され困ったなどという話も聞きますが、もし迷惑だと思えばはっきりと「他で決まった」、「買うのをやめた」と言って断ればよいことです。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
  まずは不動産会社に慣れることが必要です。気軽に問い合わせをしてみてください。
そして、自分に合った不動産会社や営業担当者を見つけることが、物件探しのポイントです。
自分の質問や相談に対して納得できる返答が返って来るか?きちんとした説明が出来る担当者か?誠実さ、知識も同時にチェックし、購入者自らが不動産会社や営業担当者を選ぶ気構えを持ちましょう。
また、同時に何十もの不動産会社へ問い合せをしても、かえって効率が悪くなります。
不動産会社へ問い合わせや訪問をする時は、自分の条件をはっきり言うことが大事ですが、最初から10の条件を出しても100%その条件を満たす物件はまず有りませんので「これだけは妥協できない」というものから先に伝えることが重要です。 また、その事情も話しておいた方が良いでしょう。
当たり前の話ですが、人の話を聞かない(聞けない)担当者や、社名看板などが無い不動産会社は要注意です。
 
   
   
STEP5 物件を見に行く
   
− 下調べ −
 

図面などの資料に記載されている情報は一通りチェックします。自分が妥協できない点のある物件は、ここでリストから外します。建物のグレードを最重視する方は、自分で建物の外観だけでも見に行って候補を絞ると効率よく内見できます。 また、方位や家相を重視される方も事前の確認が必要です。
この段階では周辺の環境や施設、交通の便などは、まだ念入りに確認する必要はないと思います。

 
 
− 内 見 −
  実際に気に入った物件があったら不動産会社へ連絡して、部屋の中を見に行きます。これを「内件(ないけん)する」といいます。
内見するほとんどの物件は即入居可能な空室物件ですが、売主がまだ居住中の物件や、リフォーム工事前あるいは、工事中の物件も有ります。それらの物件を見る時は、自分が入居する時の状況を想像する必要があります。 また、居住中の物件は実際より狭く感じます。
物件は出来るだけ昼間に見た方が良いでしょう。 一度に複数の物件を見る場合は、ひとつを30分位で見るようにします。時間が足りないようであれば、再度気に入った物件だけを再内見しましょう。
ちなみに居住者がいるいないに拘わらず、部屋のトイレは使用できません。
 
 
− チェック項目 −
 

図面では解らない個所を自分の目で確認します。

  1. 実際の間取りは図面と相違ないか?−細部が異なる場合も良くあります。
  2. 広さは十分かどうか?−空室物件は広く感じるのが普通です。
  3. 日当りはどうか?−その時間は?気にする方は方位磁石の持参を。
  4. 収納スペースは十分か?−家具、冷蔵庫のスペースは?−メジャー持参は必須です。
  5. 給湯設備は?−空調設備は?照明器具は?
  6. 洗濯干し場?−高級マンションはベランダに干せない所が多い。
  7. 床材、壁材は何か?
  8. 騒音は?−建物全体は家族、独身者、事務所主流か?
  9. エントランス、ゴミ置場がきれいに管理されているか?
  10. 駐輪場の有無、屋根の有無は?
  11. 周辺環境、施設、商店は?
  12. 駅からの実際の距離は?−図面の表示は直線距離です。
  13. お子様の学区域内か? 同一電話局内か?−同一でないと番号が変わってしまいます。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
 

内見は、初めての方にとっては多少緊張する場面ですが、すぐに慣れてきます。
人気物件は早々に契約の申込が入ってしまうので、ある程度物件チェックに慣れていないと、チェックだけで数日をかけているようでは、間に合わないことがあります。
チェック 項目の多い人は事前にリストを用意しましょう。 特に気になる物件は、資料入手後すぐに内件をすることです。
内見のコツは「自分がここに住んだら」を想像してお部屋(物件)を見ることです。 ここに「テレビを置いて」「この部屋にベッド」等、具体的に考えてみると感覚が掴み易くなります。
内件をした物件の感想は、率直に営業担当者に言いいましょう。例えば「狭い」 「間取りが気に入らない」 「眺望が悪い」など…。その方が営業担当者もお客様の感覚が掴めます。ただし、 くれぐれも、居住者がいる前では避けてください。

 
   
   
STEP6 申込をする
   
− 購入申込書 −
 

いくつか内見をして、自分の条件に合ったものや、妥協点に見合った物件があったら、不動産会社へ申込の意志を伝え「購入申込書」の記入をします。
この申込書には「購入の条件」と自分の現住所、勤務先、年収などの事項を記入します。 不動産会社の店頭で直接書くか、記入したものをFAXします。
不動産会社によっては、申込書の原本を要求される場合もありますので、その場合はまずFAXをしてから持参、郵送します。

 
 
− 申込金 −
  申込と同時に「申込金」を不動産会社に預けます。
以前は「預かり金」と称して、物件を探しに来た人から、具体的な内見などをする前に、とりあえずお金を預かって、契約するまで返さないといった悪徳業者の横行がありましたが、10年ほど前に法律が改正され「物件を特定しない預かり金」は禁止されました。現在では「申込証拠金」として、物件を特定した申込金を預かるのが常識になっています。
そのため、申込んだ物件が他の人に決まった場合や、購入条件に合わなかった場合は、全額申込者に返還されます。
但し、申込人の都合で、条件交渉中(交渉後)の申込撤回の場合は、返還されません。申込金には不動産会社の預かり証が発行されます。申込金の額は物件価格に関係なく一律10万円が普通です。
 
 
− 購入の条件 −
  物件申込時に、物件価格や支払条件などの諸条件付で申込をする事が出来ます。但し、物件によっては一切の価格交渉不可という物件も有ります。
申込条件を売主が100%承諾する場合は何の問題もありませんが、価格などが希望まで下がらなかった場合、または新たに家主からの条件が付けられた場合などは、不動産会社から連絡が入ります。
その条件を申込者が承諾しない場合は、申込が白紙になり、振り出しに戻ります。この場合の申込金は返還されます。
 
 
− 購入者複数同時選考 −
  人気物件や割安物件などで、同時に2〜3件の申込が入ることも良くあります。
この場合、「早いもの勝ち」にせず、同時に選考される場合があります。
選考の基準や理由は公開していませんが、価格の交渉やその他の条件交渉がある申込は、どうしても不利になります。また価格が同じであればローンの利用は不利になります。
 
 
− ローンの事前審査 −
  ローンを利用して購入する場合、物件によっては事前に銀行等での借入打診を条件にされることがあります。
これは、特に前項の複数申込選考等で、契約後にローンが利用できないことが判明した場合、振り出しに戻る事を防ぐためです。
通常は購入申込書の写しと、物件の資料、購入者の所得証明書等を銀行に持参し、住宅ローンの仮申込書又は事前打診表等の書類を提出すれば2〜3日で判ります。 購入物件がまだ決まっていない方も、この事前打診は出来ますので、先にやっておくと良いでしょう。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
  どの段階で申込をするか?が最初のポイントです。一般的な基準は希望条件を70〜80%満たした段階です。90%以上を満たす物件とはなかなか出会えません。もし何年も気長に待てる人は自分の意志で決定してください。
入居申込の意志ははっきりと伝えます。この時点で妥協点はすべてクリアーにし、曖昧な返答は避けましょう。 また、申込は正式な契約ではありませんが、契約をするような気持ちで購入申込書に記入しましょう。購入意志決定者が他にもいる場合や、誰か他に相談をする人がいる場合は、申込の前に確認しておきましょう。
 
   
   
STEP7 契約をする
   
− 契 約 −
  売主が購入申込書を受理、承諾すれば、いよいよ次は契約です。
契約は通常、不動産会社の事務所で行いますが、売主が法人の場合、売主の事務所等で行う事もあります。 特別の理由が無ければ契約は昼間行い、時間は2時間位で終了します。
一旦お互いに決めた契約日時は、よほどの事が無い限り、前日や当日になっての変更はありません。売主も、買主も、不動産会社も、契約を最優先に予定を立てますが、稀に、互いの予定が合わず、1ヵ月以上も契約が延期になることもあります。
 
 
− 契約準備金 −
 

以下は、契約の際に最低必要な金額です。

  1. 手付金(購入価格の10〜20%)
  2. 仲介手数料の半金(売買価格の3%+6万円×1.05÷2)
  3. 印紙代(売買価格が5,000万円以下の場合15,000円、1億以下は45,000円)

これ以外に印鑑が必ず必要です。夫婦共有名義の場合、双方の印鑑が必要になります。

 
 
− 重要事項説明 −
 

売買契約書に署名捺印する前に必ず「重要事項説明書」を、不動産会社の宅地建物取引主任者が、免許証を提示した上で説明する決まりになっています。
この説明は売買契約締結の前に行います。基本的に買主にのみ説明しますので、売主が立ち会わないケースもあります。 この説明書には以下のものが記載されています。

  1. 仲介する不動産会社の所在地、代表者、免許番号、取引主任者の氏名、登録番号等
  2. 契約物件の所在地、号室、部屋の広さ(専有面積)、建物構造等
  3. 売主の氏名、住所、登記簿謄本に記載された事項等
  4. 取引形態(仲介か代理か)
  5. 売買価格、手付金額、支払期日、ローンの借入金額等
  6. 契約解除の事項等
  7. 物件の管理の形態会社、管理会社の連絡先、管理費、積立金の月額、積立金の総額額等
  8. 法令上の建築制限等

この内容は大変重要です。説明を受けて理解出来ない点や、不明な点は、しっかりと確認する必要があります。

 
 
− 売買契約書 −
  売買契約書には、まず物件名、号室、売買価格、手付金額、支払期日などが書かれており、後半に売主と買主、仲介会社の署名捺印欄があります。
常識的な事柄が中心で、どこの不動産会社のものであっても、内容はほとんど変わりません。
備考欄や特記事項には、特別な取り決め等が記載されていますので、この部分は要チェックです。 最近では重要な事項のほとんどが「重要事項説明書」に記載されていますので、重複する所が多く見られます。
 
 
− ローン借入申込 −
  ローンを利用する場合、売買契約と同時に銀行等の窓口で借入の申込をします。
ほとんどの不動産会社では、ローン申込の代行をしていますが、予め自分で打診した銀行や、取引先があれば、その銀行で申込をした方が良いでしょう。 ここでいう取引先とは、単に預金口座がある先や、給与の振込先というものではなく、過去に融資を受けた先や、当座勘定取引のある銀行の事です。
以上のような特定の先が無い場合は、不動産会社に手続きの代行を依頼した方が確実です。
 
 
− 引渡し −
  ローンの内定が下りたら、売買契約の期日内に残金支払の段取りをします。
ローンを利用しない場合は、予め余裕を持って日時を決めます。
引渡し日は、売主、買主の双方に支障が無い限り、準備が整い次第、売買契約書の期日よりも前に行うのが一般的です。
この引渡し日の事を不動産会社では「決済(決裁)日」 、銀行等の金融機関では「契約日」と呼びます。
 
 
− 決済準備金 −
 

以下は、引渡しの際に最低必要な金額です。

  1. 売買代金(手付金を除いた残金)
  2. 仲介手数料の半金(売買価格の3%+6万円×1.05÷2)
  3. 登記料(登録免許税、司法書士報酬等)
  4. 管理費、固定資産税等の日割精算金

これらは事前に不動産会社から明細が届きますので、質問等があれば決済当日前迄に、確認しておきましょう。

 
 
− カ ギ −
  決済が無事に終了すると売主から鍵が渡されます。
この鍵は臨時の鍵と考えて、リフォーム工事等が終了する時には、すべて新規に交換しましょう。 オートロック兼用キーや、電子ロックなどで、交換の際に管理会社への承諾が必要になる場合もありますので、確認しておきます。 また、ポストやお部屋の中の鍵、エアコンのリモコン等も忘れずに受領します。
 
 
− 物件確認 −
  鍵を受領したら、まず物件の内部を確認します。
売主が居住中であった場合残置物がないか、又は、契約時に取り決めた照明等を残してあるかどうか、等の確認をします。
新築物件や、新規リフォーム済みの物件は、重大な傷等がないかの確認をします。 電気器具の動作確認、給湯設備の不具合も要チェックです。
この時点で異常があれば、出来るだけ早い時期に不動産会社に連絡します。 但し、内装現状渡しの物件や、機能保証の約束の無い電気器具は、自費交換になりますので特に連絡の必要はありません。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
  重要事項説明書や、売買契約書には、契約時の事は無論、引渡し後の事まで記載されています。
「知らなかった」や「聞いていない」では済まないことばかりです。これらには、 専門用語も多用されていますので、自分が解るまで質問し、納得することが重要です。
重要事項説明書の中には、売買契約に直接係わらないことも数多く記載されており、大抵は法令上の事項であったりし、これらは通常別冊になっています。この部分の説明は何処の業者もしませんので、もし法律に興味があれば後でゆっくり読みましょう。
売買に係わる法令上の重要事項は、重要事項説明書の中にはっきり記載されています。 また、契約の際でも、例えば「当初の約束と異なる」「重要事項説明をしない」「質問に的確に回答しな」等があれば、それらを理由にはっきりと「そういう内容では契約できません」と言える勇気が必要です。
物件の引渡し後の確認は、出来る限り当日に行います。場合によっては決済の前に、一度確認させてもらう事も出来ます。
 
   
   
STEP8 引越しをする
   
− 見積り −
  自分で荷造りし、荷物も自分で運ぶ人は別として、通常は引越専門業者か、荷物が少量であれば赤帽に依頼します。引越業者は不動産会社と提携していることが多いので、紹介してもらうと早いです。
自分で業者を探す場合は、電話帳等で2〜3社を選び、見積もりを取り、サービスの内容を確認してから選定します。
引越専門業者は梱包から運搬、引越し先の家具の配置までもしてくれますが、料金は割高です。しかし、ダンボールを自分で集めて梱包し、運搬だけをやってもらう等、工夫次第で安くする事も出来ます。
赤帽は運手が一人しか来ませんので、車に積んだ荷物の3分の1は自分で運ぶ覚悟が必要ですが、その分料金は格安です。
 
 
− 引越し −
  引越しの日時を決めたら、それに合わせてカーペットやカーテンなどの手配をします。 引越し当日までに電気、水道、ガスの開栓手続きも終わらせておきます。
大規模マンションなどへ引越しの場合、管理会社の事前の許可が必要となることもあります。また、通路、エレベーター等の傷防止の工作が必要ですので、引越専門会社以外に頼む場合は注意が必要です。
 
 
− 入 居 −
  やっと入居の段階が来ました。最近都会では近隣挨拶をする方も減っていますが、出来れば、左右隣、向かいや下の階の方へは、入居時に挨拶をしておいた方が良いでしょう。
内装工事等をする場合は、必ず工事前に自分で挨拶に行きます。特に真下の方へは重要です。
管理会社への所有者変更届けも、管理人が受け付け代行をしていることが多いので、確認後すぐに済ませます。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
  引越しの梱包時に不要なものを処分します。カーテンなどその部屋に合わせて作ったものは思い切って捨ててしまいましょう。不要品でもまだ使えそうな電気製品や、小さな家具等は場所さえあれば「どうぞご自由に」と貼り紙をして、置いておけば1日できれいになくなっています。残ったものだけを粗大ゴミとして処分します。わざわざ引越し先に持っていって、そこで捨てるような事は大変無駄です。  
   































 
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