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貸 方 マ ニ ュ ア ル
STEP 1 情報を収集する 目的  方法  相場  アドバイス
STEP 2 条件を決める 条件  付加価値  アドバイス
STEP 3

不動産会社に連絡する

選定  種類  問合せ  アドバイス
STEP 4 テナント募集の依頼をする 物件査定  査定方法  契約種類  手数料  アドバイス
STEP 5 入居審査をする 申込  申込金  審査  アドバイス
STEP 6 賃貸借契約をする 必要書類  契約書  保険  アドバイス
STEP 7 物件を引き渡す 現状確認  カギ  立ち入り  アドバイス
STEP 8 トラブル、クレームの対処 滞納  契約違反  騒音  事件・事故  故障と修理  アドバイス
STEP 9 賃貸借契約の終了、解約 退室  精算  リフォーム  アドバイス
STEP10 賃貸管理委託をする 委託管理  種類  アドバイス



STEP1 情報を収集する
   
− 目 的 −
  初めて事業用不動産を購入したり、今まで住んでいた住居を賃貸で貸そうとする場合、まずその物件がどのくらいの賃料で貸せるのかを掴む事が必要です。その為には、周辺で広告に出ている物件の賃料や、どんな物件が賃貸物件として出ているのかを確認することが重要です。  
 
− 方 法 −
 


情報収集の方法は幾つかありますが、どれも一長一短です。

  1. 各種住宅情報誌の賃貸版で調べる。
  2. 物件周辺の不動産会社を廻ってみる。
  3. インターネットで賃貸物件情報を検索する。

労力や手間からすると3番目のインターネットは効率が良いですが、どれかひとつだけよりそれぞれを 複合的に利用すると一層効果的になります。

 
 
− 相 場 −
 
賃貸物件の賃料相場は、地域によってだいたい決まっていますが、物件の新しさや、グレード、内装の程度により多少の開きがありますので、これから貸そうとする賃貸物件のレベルを把握する必要があります。
物件によっては、相場よりはるかに高い賃料で成約しているものもありますが、それらはペットの飼育が可能であったり、礼金、敷金がない物件、短期間の契約や、家具付の物件であったりと、借りる人にとって特にメリットがある物件です。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
 


この段階での情報収集は、これから所有不動産を賃貸するにあたり、以降のステップで賃料条件等を決めていく為の下準備になり、主目的は、これから貸そうとする物件について以下のような、賃料や、条件を客観的に調査する事にあります。

  • 現在どんな賃貸物件が広告に出ているのか?
  • お部屋の広さと賃料の関係は?
  • 新築の賃貸マンションの家賃は?
物件の周辺の不動産会社を廻る時には「この近くで○○の広さのものを貸すといくらですか?」と尋ねるよりも「この近くで○○の広さのものを借りるといくらですか?」と尋ねた方が、より実勢相場に近い回答が得られます。
 
   
   
STEP2 条件を決める
   
− 条 件 −
 


賃貸物件を貸す場合、幾つかの条件を決めなければなりません。以下の条件は賃貸経営の基本的な内容です。

  1. 賃料は?

    賃貸条件を決める中で一番重要な項目です。
    貸す方は1円でも高く、借りる方は1円でも安くというのがこの賃料です。ステップ1でおよその相場を掴んだと思いますが、駅からの距離や、広さ、築年数、グレードを勘案して、例えば100,000円から120,000円というように20%前後の幅を持って考えましょう。
    賃料は、テナント募集時(媒介契約時)と実際に申込みが入った時(入居審査時)の2回に分けて決定しますので次のステップでもテナント募集の項目でもう一度取り上げています。
    ローンを利用して賃貸物件を購入されている方の場合、賃料をそのローン金額と同額に設定してしまうと、実際の相場から懸離れてしまい、なかなか入居者が決まらずに、長期間空室になることがありますので、あまりそれにこだわりすぎると逆効果になる場合があります。

  2. 管理費(共益費)は?

    管理費とは、建物の共有部分の清掃費や電気代、エレベーターのメンテナンス費、管理人の人件費等に充当されるものものです。
    分譲マンションの場合は、各家主が建物管理会社に毎月一定の額を支払い、建物管理会社が管理を代行しています。
    賃貸条件を決める場に合は、募集する月額賃料にこの管理費を含めるか否かを決める必要があります。
    それぞれ「月額賃料(管理費含む)」か「月額賃料(管理費別途)」という賃料表示になりますが、貸主の収入は前者、後者ともに同額です。
    前者のメリットは、礼金、更新料、敷金などの計算の基礎になるのが、賃貸借契約の月額表示賃料であるため、収入が多少アップする事で、後者のメリットは、表示する金額を下げる事やや借主の契約準備金の額を多少軽減することで、成約率が上がる事です。

    例)

    礼金2ヵ月、敷金2ヵ月、翌月前家賃1ヵ月、仲介手数料1ヵ月

    という一般的な条件の場合、借主が契約時に用意する契約金は、

    家賃 100,000円  (管理費込)        600,000円
    家賃  90,000円   管理費 10,000円    540,000円

    借り手にとっては多少負担が軽減され、借りやすくなります。
    数字のトリックとして月額90,000円+管理費10,000円の方が安く感じます。
    両者の選択は賃料と管理費の金額のバランス(割合)に依ってメリット、デメリットがはっきりしてきます。

  3. 礼金は?

    礼金については最近マスコミ等で「法律的根拠がないものを支払うのはおかしい」、「関東大震災時の古い悪習慣だ」などとと言われていますが、関東地域では未だに貸主の収入の一部となっています。
    ただし、公的資金援助を受けて建築した物件はこの礼金を受理する事が出来ません。
    また欧米諸国にはこの礼金(key Money)という習慣がなく、外国人は承諾をしない事から、外国人向高級賃貸物件には礼金のないものがあります。
    バブル期には礼金3ヵ月でもどんどん入居者が決まっていましたが最近では、賃料の1ヵ月〜2ヵ月分が一般的になりました。
    貸主によっては礼金を1ヵ月にしたり、無しにしたりして、他の競合物件に入居者を取られない様にしているケースもあります。
    ちなみに関西地方では、この礼金制度はありません。

  4. 敷金(保証金)は?

    敷金は入居者の賃料滞納時の補填金や退室時の現状回復費用の一部に充当するものとして、賃貸契約時に借主が貸主に預けるものです。
    これは礼金とは異なり、賃貸契約終了時に精算し残金を入居者に返還する義務があります。
    一般的な住居では賃料が20〜30万円位までの物件は賃料の2ヵ月分、それ以上の賃料ものは3ヵ月分が相場です。また新築物件の場合はプラス1ヵ月になることが多いようです。
    事務所の場合は物件の程度や広さなどで2ヵ月から10ヵ月分とかなりの幅があります。
    店舗の場合敷金ではなく「保証金」という名目で預かります。法律的な解釈が多少違いますが、敷金と同性質のものであると考えられています。
    店舗の保証金の相場は地域によって大きく異なり、あえて相場と言うならば賃料の6ヵ月から30ヵ月以上となります。青山地域でも表通りと裏通りでは全く違います。表通りでも特に「青山通り面」、「外苑西通り面」などは別格です。

  5. 契約期間は?

    一般住居の場合は契約期間が2年で、入居者の希望により更新が出来るというのが一般的です。
    最近の法律改正で賃貸契約期間満了時の明渡しが容易になり、以前ほど明渡しに苦労する必要がなくなりましたが、現状ではまだまだ借主からの退去申し入れがないと難しいようです。
    転勤者等の一時貸しには契約期間限定で賃貸しますが、期間限定にするとそれだけ入居希望者が減りますので一般の賃貸募集では期間は限定しません。

  6. 契約者(入居者)の限定?

    大手の法人契約限定、外資系法人契約の外国人限定(日本人不可)、外国人不可、単身者限定、子供不可、女子学生限定などがの広告を見る事がありますが、条件を限定すればするほど、入居者の枠が狭くなるのは当然です。長期空室のリスクを考えると、出来る限り契約者の限定はつけない方が良いでしょう。
    また、この契約者(入居者)限定は貸主の都合による条件ですが、その中にはほとんど人種差別的なものまであり、不動産会社としても戸惑う事さえあります。

  7. 更新料は?

    一般住居の契約では通常2年の更新毎に更新料を支払い、次の新しい契約を締結します。
    この更新料の金額は新賃料の1ヵ月分が主流ですが、最近では貸主が早期入居者確保と長期安定契約を望むことから「更新料無し」の物件も増えてきました。

  8. ペットの飼育は?

    最近は都心部のマンション住まいの方でも室内犬や猫を飼いたいという人が増えてきました。しかし、ほとんどの分譲マンションでは管理規約で犬、猫のペット飼育が厳しく禁止されているのが現状です。
    つまり ペットを飼っている人の大半は内緒で飼っており、当然、管理会社や貸主がその事を知れば飼育を中止するか、部屋を退去しなければならなくなります。
    都心部での賃貸物件でペットの飼育が可能な物件はそれだけで入居者が集中し、稼動率100%に近くなります。
    しかし、ペットの飼育許可の裏には近隣の苦情等の対処、退去時のリフォームや消臭等の問題もありますので、個人の一棟マンションやアパートについては、ペットの飼育規約等を作り一定の基準内で許可していくのが望ましいと思います。
 
 
− 付加価値 −
 
車にカーステレオやエアコン、カーナビのを装備をするように、アパートやマンションにもエアコン、洗濯機、乾燥機、冷蔵庫、テレビなどの電気製品やベッド、ソファ、大型収納、高級ジュウタン、オールフローリングなどの付加価値を付けて入居者を募集することがあります。
エアコンは今時、装備されていない物件の方が珍しくなりましたが、家具付即入居可という物件は一部の外国人向高級賃貸物件以外はあまり数がありません。外国人はホテルに泊まる感覚で賃貸物件を借りますので、それに合わせて自分で家具や電気製品を買う事はあまり考えていません。
この付加価値の狙いは早期入居者獲得と月額賃料の割増設定にあります。しかし、この付加価値の初期コストと月額賃料の増額分の採算性、また装備した電気製品の故障等のメンテナンスを考えると躊躇する気持ちも分かります。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
 
所有物件を賃貸する場合に諸条件を考える事は大変重要です。この条件によって今後の賃貸経営がムーズに進むか否かが決まるといっても過言ではありません。
個人で賃貸業を営んでいる方は、これらを自分自身で決定しますが、大半の方は不動産会社に依頼すると思いますので、プロの意見を聞きながら決めていけばそれ程大変な事ではありません。 しかし、全て不動産会社任せにするもは考え物です。
「付加価値」の最高の条件は「犬猫のペット飼育可」です。電気製品や家具を揃えて入居者獲得狙うより、ペットの飼育可の方が10倍も効き目があります。
 
   
   
STEP3 不動産会社へ連絡する
   
− 選 定 −
 


ステップ1」で物件の情報収集したように、次はどこに、どんな不動産会社があるかを調べますが、その方法には下記のような幾つかの手段があります。

  1. 書店等で各種住宅情報誌(賃貸版)から賃貸物件の最寄駅周辺の会社を探す。
  2. 賃貸物件の周辺の不動産会社を廻ってみる。
  3. インターネットで賃貸情報を提供している会社を検索する。

住宅情報誌等の文字情報、インターネットの情報では、不動産会社の実際の規模や立地、営業内容が掴みにくく、誇大に書かれている事も多くあり、実際に大手不動産関連会社となっていても、現場にいってみたらワンルームマンションに従業員一人という事もあるようですので、面倒でも実際に足を運んでみた方が良いでしょう。
実際に行ってみればどの様な営業内容なのか?どんな広告を出しているのか?従業員はどうか?などがすぐ分かります。

 
 
− 種 類 −
 


不動産会社と一口に言ってもその種類はたくさんあります。ここでは賃貸に関連する不動産会社の種類を上げてみます。

  1. 駅前や通り面の一階にある不動産会社
    いわゆる「街場の不動産屋さん」と言われている不動産会社です。昔から地元で営業しているところが多く、主な取扱物件は会社周辺の賃貸アパート、マンション、駐車場です。
    多くの会社はあまり広告費をかけずに、店頭に物件チラシを張り出しており、飛込み客が大半です。
    従業員はどちらかと言うと年配の方が多いようです。 地域密着・限定の典型です。

  2. 渋谷、新宿などのターミナル駅にあるアパート・マンション賃貸専門店(アパマン屋)
    アパート・マンション情報誌に格安物件を掲載して集客し、即日契約を目標としているガッツのある不動産会社です。主な客層は学生から社会人単身者で、取扱物件は6万円台から12万円前後が多いようです。
    とにかく広告費をかけますが、貸主が依頼する物件を即広告に出してもらえるはわかりません。物件管理より入居者斡旋の方に力を入れています。
    各沿線に幅広く営業エリアを延ばしており、借主の予算が足りなければ隣の駅、そしてまた3つ先の駅というふうに取り扱っています。

  3. 大手不動産売買仲介会社チェーン各店の賃貸部
    元々は売買の仲介が専門の会社が、賃貸需要の増加に伴い、地域の賃貸物件を揃えて始めたものです。
    その会社で取り扱った売買物件の賃貸や、各チェーン店の取扱物件など、ネームバリューもあって取扱物件数は増えています。
    売買の広告費はかなりかけていますが、賃貸の方は一部の高額賃貸物件を除き、あまりかけていないようです。

  4. マンション分譲会社の賃貸管理部
    自社で分譲したマンションの賃貸斡旋を専業としています。
    一般の賃貸物件の入居者斡旋はほとんどやっていません。

  5. 外国人向高級賃貸物件専門会社
    港区、渋谷区の高額賃貸物件を、外資系企業や大使館関係者等の外国人に紹介する会社です。中には日本人への仲介もあると思いますが、100万円前後の高級賃貸物件は、その大半が外資系企業の社宅向けです。
    従業員も英語が話せる事が大前提で、外国人の習慣や契約の締結方法などの専門知識も豊富です。
    通常40万円以下の物件は取り扱っておらず、都内全域でも10社程度しかありません。Eメールやインターネットを通じた営業も常識となっています。
 
 
− 問合せ −
 
ここでいよいよ不動産会社に問い合わせをします。様々なタイプの不動産会社がありますので、事前に幾つかピックアップして、まずは電話をしてみます。
例えば「○○マンションの一室を持っていて、賃貸を考えているのですが」などと言えば、ほとんどの不動産会社はピンと来ます。これでピンとこないような不動産会社は敬遠した方がよさそうです。
電話でまず聞く事は、その会社が賃貸管理をやっているかどうかと言うことです。最終的には担当者の名前を聞き、後日、会社に資料を持ってい行くところまで話をしておきます。
 

 

− ワンポイントアドバイス −
 
不動産会社の選択はその後の不動産賃貸経営全体に影響を与える、大変重要な項目です。
実に様々なタイプの不動産会社があり、大手の不動産会社だから安心だとか、物件から一番近いから安心だとか、一概には言えません。 大手の不動産会社の場合は、広告やそのネームバリューから数多くの貸主が集まるので、それだけ物件同志の競争率が激しくなり成約の機会が少なくなるようです。
また、その会社が賃貸の管理を積極的に扱っているか?同様の賃貸物件を扱った事があるか?などは必ずチェックしましょう。不動産会社は「来る物件は拒まず受ける」ので得意な物件でなくても、得意であるような顔をして受けることがあるようです。
その不動産会社の広告に常時出ていないような物件を依頼する時は特に要注意です。
電話の問合せ時でも直接営業の担当者を出してもらった方が良いでしょう。また担当者の名前は必ず聞いて控えておきましょう。
 
   
   
STEP4 テナント募集の依頼をする
   
− 物件査定 −
 
ここまでくれば自分自身である程度の賃料相場の下調べは出来ていると思われますが、再度不動産会社に賃料の査定をしてもらいます。同時に貸し付け条件も調べてもらいましょう。
基本的にはこれらの査定は何処の不動産会社も無料ですので、必要に応じて2〜3社程度聞いてみると良いでしょう。
ここでの査定とは、一言で言えば幾らの賃料で、どんな条件であれば借り手がいるか?と言う事です。
今日では不動産会社のネットワーク化が進みオンラインで、ある程度遠隔地の物件でも調べられる様になりましたが、未だ不慣れな地域の物件は地元の不動産会社に問い合わせをすることがあるようです。
 
 
− 査定方法 −
 


査定の方法は各不動産会社によってまちまちですが、最も確実なものを上げてみます。

  1. マンションであれば同じマンション内で過去3ヵ月以内の同階以上、同タイプの他の賃貸物件情報をリストアップしそれぞれの物件の値下げ状況や引合い状況を調べます。

  2. 近隣の同年代、同グレードの物件の賃料単価(月額賃料を部屋の広さで割った数値) を調べ、平均値で算出する。

  3. 過去3ヵ月以内の類似物件の成約賃料を調べ、それぞれの当初広告表示賃料と比較する。

1から3のデータを算出し、それを基に賃料を査定する方法が最も現実的です。

 
 
− 契約種類 −
 


賃貸の入居者募集を依頼する方法には下記の2種類があります。

  1. 専任媒介契約

    • 不動産会社を1社に限定し入居者募集の依頼をします。複数の不動産会社に依頼することは出来ません。
    • 自分で借主を見つけた場合は、その不動産会社を通さずに契約できます。
    • 不動産会社はその物件を、建設省指定の流通機構へ登録し、貸主に対し2週間に1回以上の報告を行う義務があります。
    • 契約期間は3ヵ月以内です。

  2. 一般媒介契約

    • 同時に複数の不動産会社に入居者募集の依頼をする事が出来ます。
    • 不動産会社は流通機構への登録や貸主への報告義務はありません。
    • 契約期間は3ヵ月以内です。
 
 
− 手数料 −
 
一般媒介でも、専任媒介契約でも、成約時に貸主が支払う手数料の額を同時に決めておきます。
法律上、不動産会社が賃貸の成約時に受け取る仲介手数料の上限は、月額賃料の1ヵ月分の賃料に消費税加えた金額という定めがあります。
しかし、おそらく関東エリアのほとんどの不動産会社では、貸主から広告宣伝費という形で1ヵ月分の報酬を受けており、借主から仲介手数料として1ヵ月分受け取っています。
不動産会社のネットワーク化、物件情報のオンライン化が進み、物件の仲介を2つの不動産会社(貸主側と借主側)で行うのが一般的になった現在では、30年近く前に制定された法律では矛盾が出始めています。この事が「不動産会社が儲けすぎだ」とか「法律違反だ」という反感をかうことになっていますが、現状は法律違反ではありません。
不動産会社がここのことを公開する事は長い間タブー視されていましたが、法律改正含めて今後関係省庁で議論する必要があります。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
  媒介依頼の方法は一見「一般媒介契約」の方にメリットが有りそうに思われますが、実際は正反対です。
成約まで気長に待てるのであれば「一般媒介契約」、確実に決めたいのであれば「専任媒介契約」です。
不動産会社からすると専任媒介物件から優先して広告活動を行い、一般媒介物件は各取扱会社が互いに牽制し合うので積極的に広告出来ないのが実情です。
一般媒介の物件は互いに他社で決まるリスクを持っているので広告費は極力抑えてしまいます。
不動産会社への報酬については色々と議論がなされていますが、1ヵ月分の賃料を広告宣伝費として出した方が、成約時期は確実に早くなります。
例外的に、誰が見てもすぐに借主の現れそうな、相場の8割程度の賃料で築浅な優良物件等であれば、貸主から支払う報酬手数料が無くてもすぐに成約できるでしょう。
 
   
   
STEP5 入居審査をする
   
− 申 込 −
 


不動産会社に媒介依頼をすると数日後には、賃貸物件の入居希望者が入居の申込みをしてきます。
入居申込書は各不動産会社によって多少フォームが異なりますが、内容はほとんど同じです。

  1. 契約予定者の氏名、住所、生年月日(法人の場合は会社名、所在地、代表者氏名、設立年月日)
  2. 職業、勤務先名、勤務先所在地、業種、勤続年数、年収、役職
  3. 連帯保証人の内容(契約予定者と同じ内容)、契約者との関係
  4. 同居人氏名、年齢、勤務先、契約者との関係
  5. 入居目的、入居希望日
  6. 希望賃料、条件、入居時期、賃料発生日
  7. 転居理由

以上の内容が通常記入されています。空欄はないようにすべて埋めてあるのが常識です。
最近は広告表示賃料の交渉(値引き依頼)や借主の入居条件等の交渉のあることが多くなっています。

 
 
− 申込金 −
 
申込み者は入居申込みと同時に「申し込み金」を不動産会社に預けます。
以前は「預かり金」と称して、物件を探しに来た人から、具体的な内見などをする前に、とりあえずお金を預かって、契約するまで返さないといった悪徳業者の横行がありましたが、10年ほど前に法律が改正され「物件を特定しない預かり金」は禁止されました。現在では「申込証拠金」として、物件を特定した申込金を預かることになっていますので、その物件が万一他で決まった場合や価格交渉が出来なかった場合、申込金はその全額を申込者へ返還する義務があります。
通常は申し込み金には不動産会社が預かり申込み人に預かり証を発行します。
 
 
− 審 査 −
 


「入居申込書」に基づき勤務先の在籍確認や連帯保証人の意志確認を慎重に行いましょう。
本来、入居審査は貸主が行うべき行為ですが、かなりの熟練を要しますので、実際には不動産会社が貸主の同意のもとに代行しています。審査にあたっては以下の内容を念入りにチェックします。

  1. その入居者が毎月の賃料を支払う能力があるか?
  2. 万一入居者が賃料を滞納してしまった時に、連帯保証人が代わりに支払う能力、または、責任感があるか?
  3. 本来の入居目的は何か?
  4. 第三者への名義貸しではないか?
  5. 入居者が公序良俗に反する職に携わっていないか?
  6. 暴力団や特殊思想団体に関係していないか?
 
 
− ワンポイントアドバイス −
 
入居審査における要点は、申込者に「転居理由」と「今住んでいる部屋の状況」を聞くことです。これで怪しい申込みかどうかがほとんどわかります。
申込み時に年収の公的な証明書や、勤務先の会社案内程度は最低限揃えてもらった方が良いでしょう。
一般住居の場合の連帯保証人は、原則として親、兄弟の親族に限った方が良いです。 学生や単身の社会人の申込みで、連帯保証人が先輩や会社の上司、会社の代表者であるのは不自然です。保証人が友人、知人という申込みは、特に念入りにチェックしましょう。
また、中小企業での法人契約時の連帯保証人は、従来、会社の代表者一人でしたが、バブル崩壊後は滞納が多発したこともあり、最近ではもう一人保証人を立てるのが主流になってきています。
一方、1部、2部上場会社やそれに準ずる会社、大手外資系企業の法人契約では、通常連帯保証任人は付けません。。
入居審査のポイントは、少しでも怪しいと思ったら徹底して調べ、調べきれない場合は入居を断ることです。不動産会社に代行してもらっても最終的な判断は、貸主自身が判断すべきです。
 
   
   
STEP6 賃貸借契約をする
   
− 必要書類 −
 


契約時には以下の書類が必要になります。
しかし、ここにあるものすべてがいつも必要とは限りません。必要に応じて借主に要求します。これ以外にも必要と思う書類は提出してもらいます。
は一般的な住居を貸す場合最低必要とされる書類です。

  1. 入居申込書
  2. 源泉徴収票(2年分)や給与明細書(3ヵ月分)
  3. 確定申告書(2期分)
  4. 勤務先又は自営の会社案内
  5. 納税証明書又は課税証明書(2期分)
  6. 住民票
  7. 印鑑証明
  8. 預金残高証明書(主に店舗契約の場合)
  9. 連帯保証人の1.2.3.5.7
  10. 連帯保証人確約書(不動産会社が用紙を用意します)
 
 
− 契約書 −
 


賃貸契約書はどこの不動産会社でもほとんど同じような内容ですが、契約前には必ず貸主自ら確認しておきましょう。

  1. 賃料に管理費、消費税は含んでいるのか否か?支払期限は?支払先は?
  2. 賃貸契約期間は?更新はできるのか?更新料は?各々の解約の申し入れは何箇月前の通知か?
  3. 家賃滞納時の処遇は?連帯保証人の責任の範囲は?
  4. 入居人員、入居目的(用途)は?
  5. 設備品の修理費は誰が負担するのか?
  6. 退室時の現状回復義務と入居者と貸主の負担割合は?
  7. 禁止事項は?ペットの飼育、転貸借(又貸し)、無許可の同居、同棲等。
  8. 特約事項は?
 
 
− 保 険 −
 
ほとんどの不動産会社では賃貸借契約時に、火災保険への加入を義務化しています。
保険料は入居者負担です。この保険は通常2年契約で賃貸借契約と同期間掛けます。
こういった保険には 火災だけでなく、水漏れ事故、盗難被害、第三者賠償責任などのオマケがつきますが、圧倒的にこのオマケの為にあるようなものです。年間を通して水漏れ事故は頻繁に起きています。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
 
アパートのオーナー等で複数の類似した物件を所有されている方は、統一した契約書を使った方が何かと便利です。
貸主の要望する禁止事項や特約事項の突然の追加や変更はタブーです。必ず事前に不動産会社と打ち合わせし、契約者(入居者)に事前の了解を取るのが礼儀です。
実際の契約時には、捺印と金銭の授受のみで済むように、事前にすべてを確認しておきます。
不動産会社の家賃集金代行や、家賃保証制度を利用し、全て委任するケース以外、極力貸主が契約に立ち会いましょう。家賃の滞納や近隣のクレーム時に、初めて入居者と顔を合わせるようでは、大きなトラブルの元です。
 
   
   
STEP7 物件を引き渡す
   
− 現状確認 −
 
賃貸借契約を交す前に、必ず物件の内装状況等の確認を、不動産会社の担当者立会いのもとで終わらせます。
この時点で、前入居者の傷や汚れ、内装工事の確認、クリーニング程度は、再チェックしましょう。
万一、汚れや、内装工事の不手際があれば、次の賃貸借契約の賃料発生日(入居日)までに責任を持って終わらせます。
 
 
− カギ −
 
契約が無事終了した時点で、借主に鍵を渡します。この鍵は解約時に同じ物を返却してもらいます。
入居者がオリジナルキーを紛失した場合、鍵のシリンダー交換費用を、入居者に負担してもらい交換します。特にオートロック兼用キーや電子ロックなどは費用がかさみますので、事前の注意と説明が必要です。
入居者が複数の場合でも、オリジナルキーは1本だけ渡します。必要であれば入居者にコピーしてもらいます。
通常、部屋の鍵はスペアを貸主が所有しています。万一の時にはこの鍵で貸主が部屋に立ち入りますので勝手な交換はしない旨を伝えます。防犯上、2重ロックにする場合も、当然貸主の承諾が必要となることを説明しておきましょう。
 
 
− 立ち入り −
 
賃貸借契約後、物件の引渡しが完了すると、入居者の許可や承諾がない限り、貸主であっても無断で物件に立ち入ることは出来ません。
火災、水害、事故等の緊急を要する場合以外は、たとえ貸主であっても、管理人であっても同様です。
宅配の荷物を、部屋の中に入れておいてあげる、など管理人や貸主の好意でしたことが、思わぬトラブルを起します。
また、それによって互いの信頼関係は大きく崩れます。
郵便ポストの中の整理などもしないようにしましょう。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
 
物件の引渡し以後はたとえ貸主であっても、無断でその部屋に立ち入る事は一切できませんので、 契約前にチェックしたい個所や修理したい所は予め終わらせておきます。
部屋の鍵は、前入居者の鍵をそのまま使用することは絶対に避けてください。前入居者やその同居人が鍵のコピーを持っている可能性を完全に否定できない以上、必ず新規に交換します。
またコスト削減の為、同タイプの鍵のシリンダーを別途購入し、交互に使えれば問題はないでしょう。
 
   
   
STEP8 トラブル、クレームの対処
   
− 滞 納 −
 
入居者の家賃滞納は、賃貸経営の中でもしばしば起る大きな問題です。
通常は、毎月月末迄に翌月分の賃料を、銀行振込等で支払うことになっていますので、月末までに入金の無いものは、この時点ですべて滞納ですが、殆どの貸主は、1週間以内の滞納は「遅延」という扱いにして、3日以内の遅れ程度は許容範囲内として黙認しています。ただし、だんだんとその期間が長くなってきたら要注意です。
どんなケースであっても、1ヵ月以上の滞納は許すべきではありません。
連帯保証人への連絡と催促も早めに行います。
家賃滞納は初期の対応が大変重要です。こまめな入金チェックを行いましょう。
 
 
− 契約違反 −
 


家賃の滞納も大きく解釈すれば契約違反ですが、それ以外での条件違反の例を挙げてみます。 これらの違反は貸主のみならず他の入居者、他の所有者に迷惑を及ぼす恐れのあることですので注意が必要です。

  1. 使用目的違反

    契約書には必ず物件の使用目的が明記されています。「住居」、「事務所」、「店舗」などがそれです。住居という名目で借りているのに、無断で事務所に転用したり、ショールーム等に使うのは、明らかな契約違反です。
    但し、最近は住居として借りた物件に、パソコンを1台置いて個人の事務所兼用、としている入居者が多く見受けられますが、そのほとんどが黙認されています。このボーダーラインは会社名の表札を出すことと、頻繁な人の出入りがあるか否かです。

  2. 無許可の同居

    契約時には入居人員もはっきりと明記します。
    家族4人で入居している所へ、途中からおじいちゃん、おばあちゃんが同居するようになった場合等も、事前の承諾なしでは契約違反となります。

  3. 転貸借

    契約者本人が入居していた部屋を、知人や友人に勝手に又貸ししていても、当初の入居者の名義で毎月の賃料が振り込まれていると気付かないことが多くあります。
    この様なケースは意外と頻繁に起っています。特に貸主が入居者の顔を知らない場合や、貸主が賃貸物件の近くに住んでいない場合に発生しています。
    賃料を通常通り支払っていれば表面上はあまり問題がないように思われますが、賃料の滞納時や何かのトラブル発生時、特に退去の精算時などには大きな問題になります。

  4. ペットの飼育

    分譲マンション等では貸主がペットの飼育を禁止しなくても、管理規約で飼育が厳しく禁止されていますが、通常は契約書に明記します。
    室内犬や猫を無断で飼育し、近所から鳴き声や匂い等の苦情があった場合、まず管理人に通知され、その後貸主に注意がきます。
    貸主は責任をもって入居者に飼育を止めさせるか、退室をさせなければなりません。
    カブトムシやカメ、熱帯魚はペットの禁止事項に該当しなケースがほとんどですが、バルコニーで飼育する鳥類(オウム)はペットとして禁止しています。

  5. 石油ストーブ等の使用

    木造アパートやコーポの場合、石油ストーブの使用を禁止している貸主がほとんどです。
    寝煙草や石油ストーブが、火災発生の圧倒的な原因であることから、これらの禁止は当然のことでしょう。最近では石油ファンヒーターでも、同様に禁止している貸主が増えました。

  6. 間取り変更、増改築

    3LDKを2LDKに、2DKをワンルームに、といったように勝手に間仕切りを取ってしまう入居者がいます。
    「実費で撤去し、退室時には実費で原状回復をしても契約違反ですか?」という入居者の声もありますが、これも契約違反です。
    バルコニーに覆いをしてサンルームや子供部屋に転用することも同様です。
    和室を洋間に変更したり、洋間のジュウタンをはがしてフローリングにすることは、たとえ改善であっても貸主の事前承諾が必要です。
    増改築の部分によっては管理組合の承諾を必要とする個所もたくさんあります。

  7. 重量物の搬入

    物件によっては大型金庫や鑑賞用の大型水槽等の搬入を禁止しているものがあります。ものによっては数トンの重量になることがありますので、特に構造が木造や軽量鉄骨の場合は注意が必要です。
 
 
− 騒 音 −
 
騒音の原因は、昔なら「麻雀」、「テレビ」、「ピアノ」等で、最近では「カラオケ」 「重低音の音楽」 「携帯電話の話し声」等が増えています。 時代と共に内容は変わってきましたが、この種のトラブルは後を絶ちません。
以前は隣がうるさければ、壁を叩いたり、怒鳴り込んだしていましたが、最近は物騒で「注意したら殺された」、「ストーカー被害に遭った」といったニュースも聞かれます。そうなるとまず貸主か管理人、不動産会社に連絡がきます。
貸主は自分の部屋から騒音が出ている以上、自己の責任で対処するのが原則ですが、こういった問題は深夜や休日におきますので対応に困ることが多くあります。
日頃からよく顔を合わせている入居者なら注意しやすいでしょうが、出来ればあまりとやかく言いたくないというのがほとんどの貸主の本音です。
また、変わり種として都心部の外国人高級賃貸マンションでは、パーティーの騒音で警察が出動という騒ぎも起きています。
 
 
− 事件・事故 −
 
契約時に加入する損害保険の請求理由で、一番多いのが「水漏れ事故」です。
マンションの場合意図も簡単に下の階に水が漏れてしまいます。熱帯魚の水槽が割れたり、風呂の注水オーバー(排水口をタオルが覆い流れなくなる)、全自動洗濯機の給水管の外れなど、日常生活の何処にでも起こる危険があります。
水漏れの次に多いのが盗難事件です。
オートロックだから部屋の鍵を閉めなかったり、郵便ポストに鍵を入れておいて盗難に遭ったりと、その原因は様々です。
基本的に、盗難事件では貸主に直接責任はありませんが、水漏れ事故で入居者が賠償責任を負えない場合などは、貸主に請求されるケースがありました。
ちなみに、火災はこれらの発生率に比べればほとんどゼロに近い数値です。賃貸契約時には損害保険の強制加入は鉄則です。
 
 
− 故障と修理 −
 
室内の電気製品(エアコン、照明、換気扇など)の故障も頻繁に起ります。
照明の電球が切れたぐらいで騒ぐ入居者はまずいないでしょうが、エアコン、給湯設備の故障や、水道ポンプの故障など急を要するトラブルも発生します。
日頃から「電気の故障は○○電気に」といったように、電話一本で駆けつけてくれるところを探しておきましょう。
これらの修理費は、入居者の過失で壊れたもの以外は貸主の負担になります。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
     
 
トラブルやクレームの処理の原則は、とにかく早期対応と現状の正確な把握です。
どんなに小さなトラブルでも、放置してしまうとすぐに大きな問題となり、お互いの信頼崩壊に繋がる危険があります。
貸主が遠隔地に住んでいてすぐに現場に行けない場合や、休暇中の場合にでも、まず関係者と連絡をとることです。人任せにしておいて、いざふたを開けてみたら、誰も当事者へ連絡しておらず、大きなトラブルになってしまった。というような事がいたる所で起きています。
クレームやトラブルは、いつ起るか全く予期できませんので、日頃から連絡系統を考え、適切な処置を取れるように心がけておきましょう。
 
   
   
STEP9 賃貸借契約の終了、解約
   
− 退 室 −
 
賃貸借契約が終了したり、解約の申し入れがあった場合、一定期間後に部屋の退室の立会いをします。
鍵を受け取り、大きな破損個所はないか?、汚れの程度は?残置物はないか?電気、ガス、水道の精算状況などを入居者と共に確認し、物件の引渡しを終了させます。
 
 
− 精 算 −
 
賃貸借契約の条項にある、原状回復工事や破損個所の改修工事の見積もりを取り、互いの費用負担割合により入居者の敷金の精算をします。
バブル時期には、敷金はほとんど全額が原状回復工事という名で、新規内装リフォーム代に充当されていました。中には敷金を全額充当しても工事費に足りず、入居者が追加の負担をするようなケースもありました。
当時は、ほとんど汚れていなくても、すべての壁クロスの交換、ジュウタン張り替えを行うのは常識で、まるでホテルのシーツやタオルと同じような感覚で考えられていました。極端な言い方をすれば、入居中は壁に絵を描いても、土足でもOKということでした。退室の精算もいたって簡単、明確でした。
しかしここ数年、マスコミ等でこの矛盾性を取り上げられ、「自然の消耗」と「通常の生活上での汚れは貸主負担」という考えが一般化してきました。しかし、後者の「通常の〜」は実際には入居者の負担になっています。
たばこを吸う人、毎日油料理をする人など、人によってその汚れの程度格差は異なるので、実際には現場の話し合いと不動産会社を交えての交渉となっているのが実情です。
 
 
− リフォーム −
 
前入居者が退室した状態のままでは、おそらく次の入居者はなかなか決まりません。
しかし前入居者の敷金精算は通常、内装工事業者の見積書を元にしますので、今回はリフォームをせずに前入居者から受け取った敷金精算金をとっておき、次の入居者が退室した時に2回分の内装リフォーム工事を1度にすれば効率が良いだろうと考えることががあります。
しかし、問題は汚れたままの部屋を借りる人が、通常の家賃で借りてくれるかどうかと、さらにお部屋が汚れるので、次の精算時に原状が不明確となり、精算時のトラブルにつながりやすいと言う事です。
毎回、入居者が入れ替わる毎に最低、壁のクロス交換、ジュウタンの張り替えは行った方がよいでしょう。
ちなみに、クロスの一部を張り替えただけであったり、ジュウタンのクリーニングをした程度で次に部屋を貸した場合は、退室時にその部分の新規交換費用を全額請求することは出来ません。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
 
退室時には貸主自らが必ず立ち会うようにしましょう。契約書や関係書類はその場に持参します。
また、鍵のチェックも忘れずに行います。鍵は必ず実際に合わせて確認し、この鍵が入居前に貸した鍵であることを確認します。コピーした鍵があればいっしょに回収します。ちなみにこのコピーキーの費用を支払う必要はありません。
賃貸契約の終了時や途解約時毎に発生する「退室立会い」は大変重要で、また経験を必要とします。特に敷金精算は我々プロの不動産会社でさえ、最も神経を使う業務の一つです。
 
   
   
STEP10 賃貸管理委託をする
   
− 管理委託 −
 


これまでのように、賃貸経営は常に貸主と入居者が当事者で、その間に不動産会社が仲介するという図式で説明してきました。
たとえマンション一室であっても「不動産のオーナー」、「個人不動産賃貸業」です。商店主はいつでも主役で、最高責任者です。しかし、ほとんどの方はどこかの会社に勤めていたり、別な仕事を持っており、マンションの管理人のように専業ではいられないのが実状です。
「賃貸委託管理」とは簡単に言えば「貸主の代行業」です。ほとんどの貸主の業務を請け負います。

  1. 入居者の募集、審査
  2. 契約、物件の説明
  3. 物件の引渡し
  4. トラブル、クレームの対応と処理
  5. 退室立会い
  6. 内装工事に積もり、工事
  7. 敷金精算
  8. 新規募集
 
 
− 種 類 −
 


賃貸管理委託の種類は大きく分けて2つあります。両者ともに前項の1〜8の業務は行いますが、違いは毎月の賃料を保証するか否かです。

  1. 「集金代行」
    入居者に代って毎月の家賃を集金し、集金代行手数料分を引いた分を貸主の指定口座へ振込ます。毎月月末までに家賃を集金し翌月10〜15日に貸主に送金するのが主流です。
    万一家賃が滞納になった場合は貸主に代って催促し、最終的に法的な対処のサポートまで行います。集金代行手数料は概ね月額賃料の5〜10%です。契約は貸主と入居者が直接行い、貸主は礼金や敷金の受領をします。

  2. 「家賃保証」
    毎月一定額の家賃が保証されるので、万一入居者が滞納したり、突然空室になった場合でも、一定の賃料が貸主に支払われます。保証額は概ね査定賃料の80%前後です。
    家賃保証をする不動産会社が直接借主となり賃貸借契約を締結し、毎月定額の賃料を貸主に支払うのが主流です。貸主側は敷金、保証金等の預かり金の授受はなく、礼金もありま せん。
 
 
− ワンポイントアドバイス −
 
家賃の入金管理や滞納の催促が自ら出来て、賃貸物件の管理の為に足を運べ、毎月の賃料の全てが生活の糧になっていない方は「家賃保証」も「集金代行」も必要ありません。
毎月のローン返済がある方や、賃料の全額が生活費の一部になっている等の理由で、毎月の収入が一定でないと困る方には「家賃保証」、それ以外の方には「集金代行」がお勧めです。
双方の損得勘定は難しいですが、個々の事情に加えて、家賃に対する手数料の大小と、空室や滞納時のリスク負担等を勘案し決めましょう。
 
   
     



























 
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